アクセス解析でわかること、活用方法をわかり易く解説

アクセス解析とはWebサイトに訪問したユーザーの行動を分析することで、Webサイト運営において欠かすことは出来ません。
何故ならアクセス解析を実施する目的は、Webサイト運営者の望んでいる行動をユーザーへ促すように改善することだからです。

アクセス解析を行うことで、ユーザーがどういった経緯でWebサイトに来たのか、どのページを閲覧し、どのくらい滞在したのか、コンバージョンには至ったのかといった様々な情報を確認することができます。
このようにユーザーの行動を分析することで現状の課題や改善点を発見し、よりよりコンテンツへと進化させていくことでコンバージョンの増加を見込めます。

Webサイト運営の目的を達成させるために、どこを改善する必要があるのかを効率よく把握するためにはアクセス解析は必要不可欠なのです。
この記事ではアクセス解析でわかることと活用方法についてわかり易く解説していきます。

無料のアクセス解析Google Analyticsでわかること

Google Analyticsを使用すると、Webサイト改善に役立つ様々なデータを確認することができるので、より品質の高いコンテンツへ見直すことが可能です。
Google Analyticsは無料で使用できるアクセス解析ツールで、ユーザーが閲覧したページ数や使用した端末、滞在時間や検索したキーワードなど、誰がいつ、どんな目的でWebサイトを訪れたのかを確認することができます。
具体的にはWebサイト内の不人気のページ、問題点のあるページを分析して改善することで、訪問者数やコンバージョン数を上げる効果を見込めます。
Google Analyticsから得られるデータを参考にすることで、よりユーザーの満足度の高いコンテンツへの改善に役立てることができるのです。しかし、Google Analyticsには数多くの機能があるので全てを把握することは困難です。

そこでこの項目では、

  • ユーザーについて
  • 集客について
  • コンバージョン(目標達成)について

という主要な3つの機能について解説します。

ユーザーについて

アクセス解析においてユーザーとは、Webサイトに訪問したユーザーに関する詳細情報を確認することで、狙っているターゲット層が集客出来ているかどうかなどを定期的に分析することが大切です。
Webサイトがどんな人にどこまで閲覧されているかを把握することで、アクセス数やコンバージョン数をより向上させる改善策を施すことができます。
主にユーザー数、セッション数、ページビュー数といった、何人のユーザーが何回訪問し、どれだけのページを閲覧したかを確認できることに加え、ユーザーの使用している言語や地域、年齢や性別、端末まで知ることができます。

もし狙ったターゲット層が集客できていないのであれば、ターゲット層が訪問し、閲覧しやすいようにコンテンツを改善する必要があります。
アクセス数を増やしコンバージョン数を上げるためにも、ユーザーのデータを分析することは重要です。

集客について

集客ではユーザーがどのような経路でWebサイトにアクセスしてきたのかを確認することが可能で、施策の効果検証に役立ちます。
主にユーザーの検索したキーワードや、使用した検索エンジンの種類、どのSNSから訪れたかや広告をクリックしてきたのかが分かるので、訪問者の多い経路を強化するといったようにWebサイトの改善が可能です。
例えばキーワード検索でWebサイトに辿り着いたのなら、どんなキーワードで流入してきたのかを把握できるので、SEO対策がうまく機能しているかを確認できるのです。

もし施策が上手くいっていないと感じたら、ユーザーが頻繁に検索しているキーワードに関する満足度の高いコンテンツに改善することが必要です。
このように集客はユーザーの訪問経路を確認し、施策が上手く機能しているかどうかを検証することができます。

コンバージョン(目標達成)について

コンバージョンとはWebサイトが目的としている成果のことで、コンバージョン数をさらに増やすためにもしっかりと確認することが重要です。

コンバージョンを確認することはWebサイトが運営者の望むように稼働できているか否かを確認することでもあります。
単純に成果数値だけでなく、コンバージョンに至るまでのユーザーの行動や経路、どのページで離脱しているのかなどを確認することができます。
ユーザーの離脱が多いページを改善したり、行動を増やすために必要な施策は何かといった改善策を施すことでコンバージョン数の増加を見込めます。
設定した目標がどの程度達成できているのかを把握し、改善点を発見してよりよい結果を出すためにもコンバージョンを確認することは重要なのです。

アクセス解析でわかることの活用方法

アクセス解析を実施することでWebサイト改善に役立つということをお話しましたが、具体的な活用方法について順を追って解説します。

アクセス解析を行うと非常に多くの情報を数値として読み取れますが、課題を見つけるにはどこの数値を見たら良いのか分からない、という方も少なくありません。
まずはWebサイト運営の目標である何を達成させるかというコンバージョンを明確にする必要があります。
定めた目標を達成させるためにどこに課題があるのかを確認することはとても重要です。

では具体的にどのような流れで課題を発見して改善へ繋げていくのか、アクセス解析の活用方法について順番に解説していきます。

基本的な流れは以下の通りです。

  • 現状の把握
  • 効果の測定
  • 改善点の洗い出し
  • 目標や仮説の再設定
  • 過去のデータとの比較

はじめに「現状の把握」から読んでいただき、アクセス解析の準備を進めていきます。

現状の把握

Webサイトの現状を把握することは、Webサイト改善のための最初の重要なステップで、設定した目標に対して現時点での達成度を確認します。
厳密にいうとWebサイトへ訪問したユーザーがコンバージョンに至るまでにどのような行動を取ったのかを分析することです。
ユーザーの行動を分析することで、Webサイトの人気、不人気のページ、どのようなキーワード検索で辿り着いたか、離脱の多いページなどを確認することが可能です。
例えば、コンバージョンに至るまでにユーザーが離脱することが多いページには課題があり、改善が必要だと言えます。

このようにWebサイトの現状を把握することは、Webサイト改善のための初めの重要なステップなのです。

効果の測定

効果の測定は実施している施策の効果を検証することで、適切な施策かそうでないのかを判断するために重要です。
効果が出ると見込んで実施した施策も、実際には思ったような成果とならず、コンバージョン数が増えないというケースは多いです。
例えば、狙っているキーワードで検索エンジンに上位表示させることができても、クリック数が少ない、ランディングページでの直帰率が高いといったことがあると、キーワードとコンテンツ内容にズレが生じている可能性があります。
その場合はクリック率を上げるためにタイトルやスニペットを変えたり、コンテンツの内容を改善することが必要です。

施策を実施したら定期的に効果の測定を行い、適切だったかそうでないかを確認するために大切なのです。

改善点の洗い出し

Webサイト運営の目標達成のためにもどこに改善点が必要なのかを知ることはとても大切です。
どこに問題があるのかを把握できていないと適切な改善策を施すことはできません。
直帰率の高いページや離脱率の多いページはどこか、SEO対策の効果は出ているかなど、Webサイトにおいて改善が必要な個所を洗い出し、それぞれに適切な改修を施していきます。Webサイトの課題を解決できれば、コンバージョン数増加に繋がります。単純にアクセス解析の数値を見るだけでなく、課題となっている場所はどこかということを意識して数値の分析を行いましょう。

改善点がどこかを知ることは目標達成のためにも欠かせないポイントとも言えます。

目標や仮説の再設定

Webサイトの課題が明らかとなったら、改善させるための目標や仮説を設定し、定期的にチェックすることが大切です。
いつまでにどのくらいの数値を達成させるかという目標を定めて課題を改善することはWebサイト全体の成長に繋がります。
具体的には、目標達成プロセスとして、コンバージョンに至るまでの経路を設定することです。
この時、ユーザー目線に立って、ユーザーが何を求めてサイトを訪れ、どこを見て何を考えた結果コンバージョンに至ったのかを考えることがポイントです。
ユーザー視点も考慮することで理想的かつ効果的なコンバージョンまでの経路を設定することができます。
設定したら定期的にアクセス解析で数値を確認し、効果を検証することが大切です。

過去のデータとの比較

アクセス解析において過去のデータと比較することはとても大切です。
特に長い期間のデータを比較することで施策の効果や改善した後のWebサイトの変化に説得力が出てきます。
主に前の月との比較や、前年の同時期との比較をする場合が多いようです。
それ以外では、SNSなどで広告を出したりメルマガを配信したりと施策を施した後と実施前の比較することもあります。
過去のデータと比較することは、Webサイトの改善が適切であったかどうかの指標になるので定期的に確認することが重要です。

アクセス解析を活用するための注意点

アクセス解析をする一番の目的は、Webサイトを改善してコンバージョン数を上げ、成果を出すことです。
アクセス解析をして確認できる数値はあくまで一つの指標に過ぎません。
ユーザーの求めている情報をしっかり提供できているか、Webサイトの目標は達成できているのかを常に念頭に置いて分析をしないと、アクセス解析をしているのに成果が上がらないということになりかねません。

単純に数値の改善を目指すのではなく、ユーザーをコンバージョンまで導くための工夫を考えて改善していくことが重要なのです。
アクセス解析の目的が成果を出すことに他ならないことを忘れないようにしましょう。

アクセス解析における注意点について、以下の観点から解説します。

  • 数字にとらわれて無機質にならない
  • 一喜一憂しない
  • 短期(2,3ヶ月程度)中期(1年程度)長期(3年~5年)の目標や仮説を立てて準備、測定検証、改善を繰り返す

数字にとらわれて無機質にならない

アクセス解析を行う上で注意したい点の一つが数字にとらわれ過ぎて本来の目的を忘れてしまうことです。
データの数値を改善することだけに集中しても、必ずしも成果に反映されるわけではないのです。
例えば、一人のユーザーがどれくらいのページを見たかを示すページビュー数という指標がありますが、この数値を改善したからといってコンバージョンに繋がるという訳ではありません。
ある特定のページでの離脱率が多いと、課題は別のページにあると言えます。
また、ユーザーがなかなか目的のコンテンツに辿り着かずにサイト内を見て回っているとしたら、ユーザーにとっては使いにくいWebサイトになってしまっている可能性もあります。

単純に数値を改善させるということに翻弄されず、ユーザー視点で使いやすいかどうかとWebサイト運営の目的を忘れないようにしましょう。

一喜一憂しない

特定の指標の数値を改善できたからといって一喜一憂せずに、しっかりと分析して成果に繋げることが大切です。

Webサイトの訪問者数やページビュー数の増加、SEO対策の結果が良好になったとしても、それだけで満足せずに改善させたことをコンバージョンという成果まで生かして初めてアクセス解析の効果があったと言えます。
特にSEO対策にて、順位変動で一喜一憂するケースは少なくないようです。

しかしSEOは日ごとに変化するものであり、短期の変動であれば成果にそれほど影響はありません。
さらに言えば、順位にとらわれて本来の目的であるコンバージョン数を上げることやユーザーにとって役に立つWebサイトであること、ということが疎かになってしまいかねません。

数値の変動に一喜一憂せずに、Webサイト運営の本来の目的を常に忘れずにいることが大切なのです。

短期(2,3ヶ月程度)中期(1年程度)長期(3年~5年)の目標や仮説を立てて準備、測定検証、改善を繰り返す

改善するべき課題が明らかとなったら、何故その数値になったのかということを想像して仮説を立て、目標達成のための計画を立てて準備をし、実行したら効果を検証してまた改善というサイクルを繰り返すことが成功へと導くために大切です。

継続的にこの流れを繰り返すことでWebサイトの成果率を高める効果が見込めます。計画を立てる際は短期、中期、長期と期間を分けることがより効果的です。
具体的にいうと、長期目標とはWebサイトの最終的な目標を達成させるための重要な目標数値のことで、短期、中期目標は長期目標達成のためのプロセスです。
短期、中期目標では施策の一つ一つに対して一定期間のサイクルで効果検証、改善を繰り返すことで長期目標の達成に少しずつ近づいていきます。
注意点は、個別の施策の数値ばかりにとらわれず、長期目標の存在を常に忘れずに改善を行うようにすることです。長期目標を忘れずに取り組まないと、短期、中期的に目標設定した施策が成果に繋がらなくなる可能性が出てきます。

何のためにWebサイトを運営しているのかを忘れずに、短期、中期、長期ごとに目標を立て、実行、測定検証、改善を繰り返すことが大切なのです。

アクセス解析でわかることや活用方法のまとめ

アクセス解析を行う際は、データの数値にとらわれ過ぎず、コンバージョン成果を出すことが目的だということを忘れないように改善計画を立てましょう。
アクセス解析を行うとユーザーに関する様々な数値を確認できるのでWebサイト改善には欠かせませんが、そもそもの運営目標を常に念頭に置いておかないと、せっかく改善策を施しても空回りすることになりかねません。
課題であるページビュー数の数値が改善しても、コンバージョン数が上がらなければ課題が解決したことにはならないということです。
そしてユーザーにとって使いやすく、役に立つWebサイトかどうかも考慮して改善を進めると、よりよい成果へと繋がります。

数値の分析だけで満足せずに、コンバージョン成果を増やすという目標を忘れずアクセス解析を行い、焦らず一つずつ計画を立てて改善していくことが大切です。

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