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CPUを交換したらBIOSが起動しない原因と解決方法、CPUの交換方法など

今回は、CPUを交換したらBIOSが起動しない場合の原因や解決方法を中心に解説します。

BIOS(UEFI)が起動しない、パソコンが動作しないという場合には、CPUが原因になっているケースと、CPU以外のパーツ等が原因になっているというケースがありますので、そういった場合も含めた解説記事です。

また、CPUの交換方法や交換する際に気をつける点についても解説しますので、参考にしていただけたらと思います。

AMDのRyzenのCPUを交換したらBIOSが起動しない原因と解決方法

AMDのRyzenのCPUを交換したけれどBIOSが起動しないという場合、以下のような原因が考えられます。

AMDのRyzenの場合はBIOS(UEFI)のアップデートが必要な場合も

AMDのRyzenのCPUを交換したけれどBIOSが起動しないという場合は、BIOS(UEFI)のアップデートが必要な場合があります。

BIOSのアップデートの方法は以下のとおりです。

【BIOSのアップデートの方法】

  1. 使用しているマザーボードを確認
    タスクバーへ「システム情報」を検索して開き、「システムの要約」で確認できます。「ベースボードの製造元」がマザーボードのメーカー、「ベースボードの製品」がマザーボードの型番です。
  2. マザーボードのメーカーサイトにてアップデートファイルを入手する
  3. メーカーごとの手順に従ってアップデートを実行する
  4. アップデートが完了したら「更新とセキュリティ」を開く
  5. 「回復」を選択
  6. 「今すぐ再起動」を選択
  7. 「トラブルシューティング」を選択
  8. 「詳細オプション」を選択
  9. 「UEFIファームウェアの設定」を選択
  10. 「再起動」を選択

AMDのCPUの場合、CPUのピンが折れていたり曲がっていたりする

AMDのCPUを交換したけれどBIOSが起動しないという場合は、CPUのピンが折れていたり曲がっていたりする可能性があります。

AMDのRyzenの場合、CPUにたくさんついているピンが衝撃や挿し間違えなどで曲がってしまったりするケースがあります。このような場合は、ピンを下手に戻そうとすると最終的に折れてしまうことがあるため、道具を使って慎重に直しましょう。ピンセットなどよりもカッターなどで調整するのがやりやすいようです。

IntelのCPUを交換したらBIOSが起動しない原因と解決方法

IntelのCPUを交換したけれどBIOSが起動しない原因には以下のようなものが考えられます。

IntelのCPUの場合、ソケットは同じでもマザーボードが対応していない

IntelのCPUを交換したけれどBIOSが起動しないという場合、ソケットは同じでもマザーボードが対応していないという可能性が考えられます。

CPUのソケットというのは、CPUを取り付ける部分です。
このソケットの形状がマザーボードと合わないと、もちろん接続することができません。

ただし、ソケットの形状があっていても、チップセットが対応していないと使えないということに注意が必要です。

対応チップセットは、マザーボードに記載されている英数字でわかります。
CPUを選ぶ際はマザーボードが対応チップセットを搭載しているかを確認する必要があります。
これはIntelだけではなくAMDのRyzenも同様です。

Intelのチップセットの種類には以下のようなものがあります。
上から順に、ハイエンドのモデルです。

さらにこのアルファベットの下に、400番台や500番台等の数字が入ります。
世代によって対応のチップセットも違いますので注意しましょう。

また、AMDのチップセットの種類には以下のようなものがあります。
こちらも上から順にグレードが高いものです。

また、このアルファベットのあとには世代を表す数字が入ります。

こういったCPUの対応チップセットを調べるには、検索ボックスでCPU名を入れ、「対応チップセット」というキーワードと合わせて検索すると良いでしょう。

IntelのCPUの場合マザーボードのCPUソケットのピンが折れていたり曲がっていたりする

IntelのCPUを交換したけれどBIOSが起動しないという場合、マザーボードのCPUソケットのピンが折れていたり曲がっていたりする可能性があります。

IntelはAMDと異なり、CPU側にピンはありませんが、ソケット側にピンがあります。

結局、このピンが折れてしまっていたりすると問題です。AMDのCPUのピン折れ同様、慎重に直しましょう。

Intel、AMD共通 CPUを交換したら起動しない原因と解決方法

IntelとAMDに共通する、CPUを交換したけれど起動しないという原因には以下のようなものが考えられます。

メモリーの挿す場所を間違っている

CPUを交換したけれど起動しないという場合、メモリーを挿す場所が間違っている可能性があります。

メモリーには差し込み方向があるため、この向きをきちんと確かめて挿しましょう。
この方向を間違えると破損してしまったりとトラブルの原因となります。

また、メモリーは挿す場所だけではなく、しっかりと差し込むよう注意しましょう。
差し込みが十分でなく、浮いてしまっているとパソコンが正しく動作しない可能性があります。

ただし、強い力で押し込みすぎたり、何度も抜き差しを繰り返すのも破損や故障の原因です。適切な力加減で正しい方向に差し込みましょう。

まずはマザーボードのメモリーの差し込み位置をきちんと確認しましょう。その上で、メモリーの凹凸を合わせ、左右均等に力を加えて差し込みます。

CMOSクリアを行ってみる

CPUを交換したけれどBIOSが起動しないという場合、CMOSクリアをおこない再度アップデートをおこなうと問題が解決する可能性があります。

CMOSというのは、BIOSの情報を記憶しているメモリーです。
つまり、このCMOS上のBIOS情報を一度クリアにするのが、CMOSクリアです。
CMOSの電力を断つことで、BIOSが初期化されます。

【CMOSクリアを行って再度アップデートを行う方法】

  1. PCの電源を切る
  2. 周辺機器をすべて外す
  3. PCのカバーを外す
  4. マザーボードからケーブルをすべて取り外す
  5. マザーボードの電池を取り外す
  6. 電池を取り外した状態でしばらく放置するか、ジャンパピンやランドによって放電をおこなう
  7. 逆の手順で全て元に戻す
  8. 電源をONにする
  9. BIOSのCMOS時間が初期(1999/01/01など)になっているか確認する

そもそもCPUが原因のトラブルではなかった

CPUを交換したけれど起動しないという場合、そもそもCPUが原因ではないという可能性もあります。

たとえば、メモリーやマザーボードの不具合ということも考えられるのです。

CPUを交換する方法と交換するときに気をつける点

こちらの項目では、CPUを交換する方法と交換するときに気をつける点を解説します。

そもそもCPUは壊れにくい

そもそも、CPUは壊れにくいものです。

CPUには明確な寿命はなく、壊れにくいパーツとなっています。

このため、CPUを交換する前や交換しても動かないという場合には、CPUの寿命というわけではなくなんらかの不具合であったり、CPUが原因ではない可能性もあります。

しかし、熱が溜まってしまったり、衝撃などにより、CPUが物理的に破損してしまうことは考えられます。

オーバークロックをしている場合もCPUに負担がかかりますので、損傷が早くなる可能性が高いです。

オーバークロックというのは、CPUを定格以上の速さで動作させることです。

オーバークロックをすることで処理速度は上がりますが、その分CPUに負荷がかかります。オーバークロックにより高い電圧が必要になり、CPUの発熱量が増えるので、冷却機能が十分でない場合には故障の原因にもなります。

オーバークロックはBIOS(UEFI)などやフリーソフトなどを用いて設定可能です。

CPUは、上記で説明したオーバークロックなどの負荷をかけるようなことをしていない限りは、壊れにくいと言えます。

チップセットやソケットを確認する

CPUを交換する際に気をつける点として、チップセットやソケットの確認が挙げられます。

CPUがチップセットやマザーボードに対応していないと、動作しない可能性があります。

そのため、マザーボードやチップセットの説明書や仕様書でCPUが対応しているか確認しておきましょう。

また、マザーボードについているソケットがCPUと合わないということもありますので、CPUを交換する時にはマザーボードも合うものに交換する必要があるかもしれません。
(ソケットは合っていてもチップセットが合わないと動作しない場合もあります)

下記で解説していますので、確認してみてください。

IntelのCPUの場合、ソケットは同じでもマザーボードが対応していない

ノートパソコンのCPUの交換方法

ノートパソコンのCPUはほとんどが直接半田付けされています。そのような場合は、素人は交換できません。しかし、一部のノートパソコンはソケットを使用してCPUを接続しているので交換できるという場合もあります。

ただし、発熱、排気などの総合的な構造を考慮すると、自分で交換するのは難しいと言えます。そのため、ノートパソコンのCPUを自分で交換するというのはあまりおすすめできません。

一応、簡単に説明すると、ノートパソコンのCPUの交換方法は以下のとおりです。

パソコンの部品を交換したことがない、あまりわからないという場合、そもそもカバーを開ける段階で無理に開けようとして破損させてしまうこともあります。そのため、開け方については各パソコンの情報を調べておきましょう。

【ノートパソコンのCPUの交換方法】

  1. ノートパソコンのネジに合うドライバーやほこりを取るための掃除用具を用意する
  2. ノートパソコンに合うCPUを用意する
  3. ノートパソコンの電源を切り、コードや周辺機器をすべて取り外す
  4. ノートパソコンのカバーのネジを外して開ける
  5. CPUについているファンを取り外す
  6. CPUのロックを外す
  7. CPUの本体を基盤から外す
  8. 新しいCPUを装着し、ロックをかける
  9. CPUファンを装着する
  10. 最初と逆の手順でパソコンのカバーを閉じて元通りにする

CPUを交換したらBIOSが起動しない原因と解決方法まとめ

今回は、CPUを交換したけれどBIOSが起動しないという問題について原因と解決方法を解説しました。

CPUの交換方法についても触れましたが、慣れていない方やノートパソコンのCPUを交換したいと考えている方は、自分では交換しないほうが良いかもしれません。

理由としては、CPUがはんだ付けされていることが多いということや、そうでなくても構造上の問題があるという点です。それでも自分で交換してみたいという方は、自己責任になりますが、念のためデータのバックアップを取り、交換してみてください。

CPUのソケットが合っていたとしても、マザーボードのチップセットが対応していなければ動作しないという点にも注意が必要です。

また、CPUだけではなく、メモリーなどのその他のパーツが原因の可能性もあります。

BIOS(UEFI)、パソコンが起動しないという問題には様々な原因がありますが、こちらの記事を参考に、ひとつひとつ原因を確かめてみてください。

 

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