ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起きる原因と解決方法
今回は、「ディスプレイドライバーの応答停止と回復」が発生した場合の解決法を解説します。
この問題は、多くのアプリケーションを同時に立ち上げている場合や、GPUの負担が大きい場合などに発生します。
このディスプレイドライバーの応答停止と回復についていくつかの原因と解決法を紹介していますので、参考にしていただければと思います。
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ゲームをしていてディスプレイドライバーの応答停止と回復が起きる
ゲームをしていてディスプレイドライバーの応答停止と回復が起きた場合、GPUの負担が大きくなってしまっているという可能性が考えられます。
該当のゲームをプレイするにあたって推奨されているPCスペックを確認し、スペックが足りず高負荷になってしまっていないかをチェックしてみることをおすすめします。
強制的にグラフィックドライバーを再インストールする
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起きた場合には、強制的にグラフィックドライバーを再インストールすることで問題が解決する可能性があります。
強制的にグラフィックドライバーを再インストールするには、下記の手順を実行します。
- ドライバーを完全に削除できるDriver Fusionでグラフィックドライバーをアンインストールする
- グラフィックドライバーを再インストールする
以下の項目に詳しい手順を解説しています。
ドライバーを完全に削除できるDriver Fusionでグラフィックドライバーをアンインストールする
まずは、下記リンクよりDriver Fusionを利用して、グラフィックドライバーをアンインストールします。
Driver Fusionはドライバーを完全に削除できるソフトです。
https://treexy.com/products/driver-fusion/download/
【Driver Fusionでグラフィックドライバーをアンインストールする方法】
- 上記リンクよりDriver Fusionをインストールする
- ドライバーに添付されているアンインストーラーがある場合はそれを利用してアンインストールしておく
- ウイルスソフトを停止しておく
- セーフモードでDriver Fusionを起動する
(セーフモード起動方法:「Win」キーと「R」キーを同時押し→「msconfig」と入力→「ブート」タブを選択→「セーフブート」にチェック→「最小」を選択→PCを再度起動するとセーフモードになる) - Driver familyを選択
- ドライバーのメーカー名を選択
- PCの再起動を促すメッセージが表示されたら、「はい」を選択する
グラフィックドライバーを再インストールする
次に、グラフィックドライバーを再インストールする方法です。
【グラフィックドライバーを再インストールする方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を右クリック
- 「デバイスマネージャー」を選択
- 該当のデバイス名を選択
- 該当のドライバーを右クリック
- 「デバイスのアンインストール」を選択
- 「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除します」のチェックを外す
(チェックがない場合はそのままでかまいません) - 「アンインストール」を選択
- 再起動についての確認メッセージが出たら「はい」を選択
- 再起動後自動的にグラフィックドライバーが再インストールされる
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起きる原因
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起きる原因には、下記のようなものがあります。
- グラフィックドライバーの競合
- 同時に立ち上げているアプリが原因
- グラフィックカードの温度が高い
グラフィックドライバーの競合
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起きる場合、グラフィックドライバーの競合が原因の可能性があります。
Windowsに付属しているグラフィックドライバーとメーカーのグラフィックドライバーが競合した結果問題が起きてしまうケースがあります。
一度全てのグラフィックドライバーを削除し、再度必要なドライバーをインストールすることで問題が解決するかもしれません。
同時に立ち上げているアプリが原因
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起きる場合、同時に立ち上げているアプリが原因の可能性があります。
同時に起動しているアプリのうち、GPUに負担が大きいアプリが多いと、この問題が発生するケースがあります。
この場合はいったん全てのアプリケーションを終了してみてください。
問題が解決した場合は、GPUの負荷が原因であった可能性が高いと言えます。
グラフィックカードの温度が高い場合
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起きる場合、グラフィックカードが高温になってしまっている可能性があります。
グラフィックカードの温度が高くなる原因は、ホコリの蓄積、オーバークロックのしすぎ、室温が高い、などです。
下記の方法で一度グラフィックカードの温度を調べてみましょう。
温度が高い場合には、上記にあげたような原因を取り除き、問題が解決するかどうか確かめてみてください。
ディスプレイドライバーの応答停止と回復の解決方法
ディスプレイドライバーの応答停止と回復の解決方法には、以下のようなものがあります。
- ディスプレイドライバーを更新、再インストールする
- 使っていないグラフィックカードのドライバーをアンインストールする
- ブラウザのGPUレンダリングをOFFにする
- レジストリエディタを使ってTDRDelayを増やす
- グラフィックカードの温度を調べる
- オーバークロックを中止する
- グラフィックカードを交換する
- Windowsのシステムファイルを修復する
- Windowsを正常に動いていた状態に復元する
- Windowsを初期化、または再インストールする
ディスプレイドライバーを更新、再インストールする
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こる場合、ディスプレイドライバーを更新または再インストールすると問題が解決する可能性があります。
【ディスプレイドライバーを更新する方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を右クリック
- 「デバイスマネージャー」を選択
- 該当のデバイス名を選択
- 該当のドライバーを右クリック
- 「ドライバーの更新」を選択
【ディスプレイドライバーを再インストールする方法】
使っていないグラフィックカードのドライバーをアンインストールする
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こる場合、使っていないグラフィックカードのドライバーをアンインストールすると問題が解決する可能性があります。
【使っていないグラフィックカードのドライバーをアンインストールする方法】
→ドライバーを完全に削除できるDriver Fusionでグラフィックドライバーをアンインストールする
ブラウザのGPUレンダリングをOFFにする
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こる場合、ブラウザのGPUレンダリングをOFFにすることで問題が解決する可能性があります。
【ブラウザ(Microsoft Edge)のGPUレンダリングをOFFにする方法】
- Microsoft Edgeを起動する
- 右上の3点アイコン(・・・)を選択
- 「設定」を選択
- 「メニュー」を選択
- 「システムとパフォーマンス」を選択
- 「使用可能な場合はハードウェア アクセラレータを使用する」をオフにする
- 「再起動」を選択
レジストリエディタを使ってTDR Delayを増やす
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こる場合、レジストリエディタを使ってTDR Delayを増やすと問題が解決する可能性があります。
64bitの場合
- 「Win」キー+「R」キーを押す
- 「regedit」と入力
- 「Enter」キーを押す
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\GraphicDrivers へ移動
- 「新規およびQWORD(64ビット)値」を選択
- 値の名前を「TdrDelay」
- 値のデータを「8」
- 「OK」を選択しPCを再起動する
32bitの場合
- 「Win」キー+「R」キーを押す
- 「regedit」と入力
- 「Enter」キーを押す
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\GraphicDrivers へ移動
- 「新規およびDWORD(32ビット)値」を選択
- 値の名前を「TdrDelay」
- 値のデータを「8」
- 「OK」を選択しPCを再起動する
グラフィックカードの温度を調べる
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こっている場合には、一度グラフィックカードの温度を確かめてみましょう。
通常、グラフィックカードの温度は60~80度程度です。
90度を超えていると高温といえるでしょう。
【グラフィックカードの温度を調べる方法】
- 「Ctrl」キー+「Shift」キー+「Esc」キーでタスクマネージャーを開く
- 「パフォーマンス」タブを選択
- 下部にGPU温度が表示されている
オーバークロックを中止する
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こっている場合、グラフィックカード、CPU等のオーバークロックを中止することで、問題が解決する可能性があります。
性能を上げるためにオーバークロックをしているなどの場合、オーバークロックが原因で温度が上昇し、冷却しきれていない可能性があります。
一旦オーバークロックを中止し、様子を確認してみましょう。
グラフィックカードを交換する
グラフィックカードが原因でディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こってしまう場合は、グラフィックカードの交換をすべきでしょう。
さまざまな解決法を実行したがいっこうに問題が解決しない、GPUの温度が高いまま、という場合は故障の可能性があります。
また、利用しているアプリケーションが高性能のグラフィックカードを推奨している場合も同様に、交換をしたほうが良いといえます。
Windowsのシステムファイルを修復する
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こる場合、Windowsのシステムファイルを修復すると問題が解決する可能性があります。
【Windowsのシステムファイルを修復する方法】
- PCをシャットダウンする
- PCを再び起動する
- 「スタート(Windowsマーク)」を右クリックする
- 「Windows PowerShell(管理者)」を選択する
- ユーザーアカウント制御が表示された場合は「はい」を選択
- 「sfc /scannow」と入力
- 「Enter」キーを押す
- コマンドが完了するまで待つ
- 「DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」と入力
- 「Enter」キーを押す
- 実行が完了するまで待つ
- PCをシャットダウンする
- PCを再び起動する
Windowsを正常に動いていた状態に復元する
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こる場合、Windowsを正常に動いていた状態に復元すると問題が解決する可能性があります。
復元をおこなうためには、あらかじめ復元ポイントが作成されている必要があります。
また、復元をおこなう場合は、不具合に備えて念のためデータのバックアップをしておきましょう。
【Windowsを正常に動いていた状態に復元する方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を右クリック
- 「システム」を選択
- 「関連設定」の「システム情報」を選択
- 「システムの保護」を選択
- 「システムの復元」を選択
- 「次へ」を選択
- 「推奨される復元」または「別の復元ポイントを選択」にて該当のポイントを選択
- 「影響を受けるプログラムの検出」にて変更されるプログラムを確認可能
- 「次へ」を選択
- 「完了」を選択
- 内容を確認の上「はい」を選択
- 処理が完了し再起動するまで待つ
Windowsを初期化、または再インストールする
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こる場合、Windowsを初期化、または再インストールすると問題が解決する可能性があります。
初期化をするとPCが出荷時の状態に戻ってしまうため、データ等はバックアップをとっておきましょう。
また、このほかの解決法で解決する可能性もあるため、初期化やグラフィックカードの交換等のPCへの影響の高い解決法は最終手段ととらえたほうが良いかもしれません。
【Windowsを初期化する方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択
- 「Shift」キーを押しながら「電源」アイコン→「再起動」と選択
- PCが再起動したら「トラブルシューティング」を選択
- 「このPCを初期状態に戻す」を選択
【Windowsを再インストール(クリーンインストール)する方法】
- バックアップをとっておく
- 周辺機器等を取り外す
- プロダクトキーを確認
- マイクロソフトのサイトより「MediaCreationTool」を入手してUSBまたはDVDにインストールメディアを作成しておく
- インストールメディアをPCに接続
- PCを起動する
- Windowsのセットアッププログラムにて設定
- 「今すぐインストール」を選択
- ライセンス認証(必要な場合)をする
- 「カスタム:Windows のみをインストールする」を選択
- インストールメディアを選択
- 「フォーマット」を選択
- 「次へ」を選択
- クリーンインストールが完了すると再起動される
- 初期設定を行う
ディスプレイドライバーの応答停止と回復まとめ
今回は、ディスプレイドライバーの応答停止と回復について解説しました。
ディスプレイドライバーの応答停止と回復が起こる場合、アプリケーションの同時立ち上げによりGPUの負担が大きくなってしまっていたり、グラフィックカードまたはドライバーに故障等の問題が起きている可能性があります。
いくつかの解決法を紹介しましたが、まずは利用中のアプリケーションがPCにとって高負荷となっていないか確認してみましょう。一時的に解決できてもまた同様の問題が起こる可能性があるためです。
プレイしているゲームもしくは利用しているアプリケーションが推奨しているスペックと、利用中のPCのスペックが合っているかチェックしてみてもいいかもしれません。
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