今回は、Outlookで起こりうる「0x8004010f」エラーについて解説します。
このエラーが発生すると、
「0x8004010F: Outlook データ ファイルにアクセスできません。」
「0x8004010F: 操作は失敗しました。 オブジェクトが見つかりませんでした。」
といったメッセージが表示され、メールの送受信ができなくなる現象が発生します。
このようなエラーが発生する場合、以下のような原因がある可能性が考えられます。
- Outlookのプロファイルが破損している
- データファイルが破損しているか削除されている
- データを保存している場所が変わってしまった
- Outlookの設定とデータファイルに不整合が発生している
このように、0x8004010fエラーはOutlookがデータベースのファイルにアクセスできないことが原因で発生するエラーです。
本記事では上記のような0x8004010fエラーの原因の詳細と解決方法を解説していますので、参考にしてみてください。
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Windows10やWindows11で0x8004010fエラーが出る原因は?回答です
Windows10やWindows11で0x8004010fエラーが出る場合は、以下のような原因がある可能性が考えられます。
- Outlookのプロファイルが破損している
- データファイルに問題がある
- データを保存している場所が変わってしまった
- Outlookの設定とデータファイルに不整合が発生している
それぞれの原因について、以下の項目で詳しく確認してみましょう。
Outlookのプロファイルが破損している
Outlookのプロファイルが破損していると、0x8004010エラーが発生する可能性があります。
プロファイルは、Outlookのアカウント設定情報やデータファイルの場所のほか、アドレス帳設定やメールの仕分けルールなどのユーザー情報です。
このような場合は、新たなプロファイルを作成すると解決するケースがあります。
データファイルに問題がある
0x8004010エラーが発生する場合、データファイルが破損してしまったか、削除されてしまった可能性が考えられます。
Outlookのデータファイルは拡張子が「.pst」となっているファイルです。
このデータが削除されてしまうと、受信メールのデータも消えてしまうため、注意が必要です。
データを保存している場所が変わってしまった
0x8004010fエラーは、「Outlookファイル」フォルダの中にファイルの種類が「Outlookデータファイル」となっているデータ(拡張子は「.pst」)が見つからない場合に発生する可能性があります。
Outlookデータファイルを何らかの理由で移動してしまった場合は、元のフォルダに戻し、必要であればデータファイル再読み込みの設定(新たなプロファイルの作成)をし直すとよいでしょう。
Outlookの設定とデータファイルに不整合が発生している
Outlookの設定とデータファイルに不整合が発生した場合、0x8004010fエラーが起こる可能性があります。
不整合が発生する例として、OneDriveとOutlookを複数台のPCで使用した場合などが挙げられます。
このような場合、以下の項目を参考にデータファイルの移動などで対処してみてください。
→OneDriveを利用した場合に0x8004010fなどのエラーが起こる場合
Outlookの0x8004010fエラーの修復、解決方法
Outlookでの「0x8004010f」エラーを解決するには、以下のような方法があります。
- メールアカウントを再設定する
- 新たなプロファイルを作成する
このように、0x8004010fエラーは上記のようにアカウントの再設定もしくはプロファイルの新規作成によって改善することが多くあります。
一度メールアカウントを再設定してみて、状況が改善しない場合は新たなプロファイルを作成してみてください。
メールアカウントを再設定する
メールアカウントを再設定することで、「0x8004010f」エラーを解消できる可能性があります。
Outlookのメールアカウントを再設定する方法は、以下の通りです。
【メールアカウントを再設定する手順】
- Outlookを起動します。
- 「ファイル」タブを選択します。
- 「アカウント設定」を選択します。
- 「メール」タブの中から再設定するアカウントを選択します。
- 「削除」を選択します。
- 「はい」を選択します。
- 「新規」を選択します。
- メールアドレスを入力します。
- パスワードを入力します。
- 「接続」を選択します。
- 「アカウントのセットアップが完了しました」と表示されたら、「OK」を選択します。
- 「アカウント設定」に戻ります。
- 新たに作成したアカウントを選択します。
- 「変更」を選択します。
- 「POPアカウントの設定」にて、オプション設定を行います。
- 「次へ」を選択します。
- 「完了」を選択します。
- 「閉じる」を選択します。
新たなプロファイルを作成する
メールアカウントを作成しても問題が解決しなかった場合は、新たなプロファイルを作成することで問題が解決する可能性があります。
新たなプロファイルを作成する手順は以下の通りです。
【新たなプロファイルを作成する手順】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択します。
- 「コントロールパネル」を選択します。
- 「ユーザーアカウント」を選択します。
- 「Mail」を選択します。
- 「プロファイルの表示」を選択します。
- 「追加」を選択します。
- 「プロファイル名」を入力します。
- 「OK」を選択します。
- 「自分で電子メールやその他のサービスを使うための設定をする」を選択します。
- 「次へ」を選択します。
- 「POPまたはIMAP」を選択します。
- 「次へ」を選択します。
- 「既存のOutlookデータファイル」を選択します。
- 「参照」を選択し、Outlookデータファイルを選択します。
- 拡張子が「.pst」となっているファイルを選択します。
- 「OK」を選択します。
- 「次へ」を選択します。
- 作成したプロファイルを「常に使用するプロファイル」として選択します。
- 「OK」を選択します。
OneDriveを利用した場合に0x8004010fなどのエラーが起こる場合
OneDriveとOutlookを利用した場合などに0x8004010fやOutlookが起動できないという場合は、OutlookのPSTファイルを別の場所に保存すると問題が解決する可能性があります。
【OutlookのPSTファイルを別の場所に保存する手順】
- Outlookを起動します。
- 「ファイル」タブを選択します。
- 「アカウント設定」を選択します。
- 「データファイル」タブを選択します。
- 「ファイルの場所を開く」を選択します。
- Outlookを一度終了します。
- 先ほど開いたファイルパスから一つ戻ります。
- 「Outlookファイル」というフォルダをコピーします。
- OneDriveのバックアップ対象外のフォルダにコピーしたフォルダを貼り付けます。
- フォルダの場所をメモしておきます。
- Outlookを再度起動します。
- 「ファイル」タブを選択します。
- 「アカウント設定」を選択します。
- 「メール」タブを選択します。
- 「フォルダーの変更」を選択します。
- 「新しいOutlookデータファイル」を選択します。
- 先ほどOneDriveバックアップ対象外のフォルダに貼り付けた「Outlookファイル」の中から、該当のPSTファイルを選択します。
- 「OK」を選択します。
- 「データファイル」タブを選択します。
- 設定したファイルを選択し、「既定に設定」を選択します。
- メールの送受信が正しく行われることが確認できたら、以前のPSTファイルを削除します。
このように、OneDriveを利用していてOutlookの不具合や「0x8004010f」エラーが発生したりする場合は、上記のような対処法でPSTファイルを移動することで問題が解決する可能性があります。
Office365で0x8004010fエラーが発生する場合
Office365を利用していて0x8004010fエラーが発生する場合は、Outlookのアカウント設定とデータファイルの間で不整合が発生している可能性があります。
このような場合、以下の項目を参考にメールアカウントを再設定することで問題が解決するケースがありますので、試してみてください。
Outlook2016で0x8004010fエラーが発生する場合
Outlook2016で0x8004010fエラーが発生する場合は、Outlookのアカウント設定とデータファイルの紐づけがうまくできていない可能性があります。
このような場合は、以下の方法を試してみてください。
【Outlook2016で0x8004010fエラーが発生する場合の対処方法】
- Outlookを起動します。
- 「アカウント設定」を開きます。
- アカウントを選択します。
- 「選択したアカウントでは、新しいメッセージを次の場所に配信します」という表示の下部が空欄の場合、以下の手順を試してみてください。
- 「フォルダーの変更」を選択します。
- 「受信トレイ」を選択します。
- 先ほど空欄であった部分にフォルダパスが表示されれば完了です。
問題が解決しない場合は、アカウントを作り直してそちらにデータファイルを結びつけると良い場合もあります。
→Outlookの0x8004010fエラーの修復、解決方法
Outlook2019で0x8004010fエラーが発生する場合
Outlook2019で0x8004010fエラーが発生する場合は、Outlook2016と同様にアカウント設定の紐づけを正常にできていない可能性があります。
そのため、上記の項目の対処法を実行してみると問題が解決するケースがあります。
問題が解決しない場合は、以下の対処方法を実行してみてください。
【Outlook2019で0x8004010fエラーが解消しない場合の対処方法】
- Outlookを起動します。
- 「アカウント設定」を開きます。
- アカウントを選択します。
- 「選択したアカウントでは、新しいメッセージを次の場所に配信します」という表示の下部が空欄のままの場合は、以下の手順を実行してください。
- メールボックスの受信トレイを右クリックします。
- 「フォルダーの作成」を選択します。
- 仮にフォルダ名を「1」とします。
- 「ファイル」タブを選択します。
- 「アカウント設定」を選択します。
- 「フォルダの変更」を選択します。
- 「新しいフォルダー」を選択します。
- フォルダー名(「1」)を入力します。
- 「OK」を選択します。
- 「フォルダーの選択」画面内に「1」フォルダが表示されていることを確認できたら、「OK」を選択します。
- メールが受信できているかどうかを確認します。
- 受信が完了したら、再度アカウント設定を開きます。
- 「フォルダーの変更」を選択します。
- 「受信トレイ」を選択します。
- 「OK」を選択します。
問題が解決し作業が完了したら、「受信トレイ」の下の「1」フォルダーを削除して構いません。
Outlook2021で0x8004010fエラーが発生する場合
Outlook2021で0x8004010fエラーが発生する場合についても、2016や2019などと同じくデータファイルとアカウント設定の紐づけの不具合がないかを確認し、対処方法を実行してみるとよいでしょう。
また、メールアカウントの再設定や、新たなプロファイルの作成なども試してみてください。
→Outlook2016で0x8004010fエラーが発生する場合
→Outlook2019で0x8004010fエラーが発生する場合
Outlookで0x8004010fエラーが出てメールが送受信できない原因と解決方法のまとめ
今回は、Outlookで発生する「0x8004010f」エラーについて解説しました。
0x8004010fエラーが発生する原因にはデータファイルの消失・破損や不整合、プロファイルの破損等が多くあります。
0x8004010fエラーが発生してしまうとメールの送受信ができず焦ってしまうかもしれませんが、落ち着いてひとつずつ原因を探り、対処していきましょう。