今回は、パソコンの起動や速度が異常に遅いと感じる場合や、フリーズしてしまう、動かなくなってしまうという場合の解決方法について解説します。
パソコンが遅い、重い、動かない場合の原因はいくつか考えられます。
まずは、なぜそのような不具合が起きてしまったのか突き止められると良いでしょう。
また、パソコンを買ったばかりなのに遅いという場合についても解説しましたので、参考にしていただければと思います。
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パソコンの起動が異常に遅い原因と解決方法
パソコンの起動や速度が異常に遅い場合、下記のような原因が考えられます。
- ハードディスクに障害が起きている場合の原因の調べ方と解決方法
- メモリーが少ない場合の原因の調べ方と解決方法
- CPUが原因の場合の調べ方と解決方法
ハードディスクに障害が起きている場合の原因の調べ方と解決方法
パソコンの起動が異常に遅い場合、ハードディスクに障害が起きている可能性があります。
ハードディスクに障害が起きているか調べるには、下記の方法で「エラーチェック」と自動修復をおこなうと良いでしょう。
【エラーチェックと自動修復の方法】
- デスクトップのタスクバーにあるフォルダのマークを選択
- ハードディスクのドライブを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「ツール」タブを選択
- 「エラーチェック」内の「チェック」を選択
- 「ファイルシステムエラーを自動的に修復する」、「不良セクタをスキャンし回復する」にチェックを入れる
- 「次回コンピューター起動時にハードディスクのエラーを検査しますか?」と表示されたら「ディスク検査のスケジュール」を選択
- スキャン終了まで待機する
上記のエラーチェックと自動修復を行っても改善しない場合は、こちらの「ハードディスクやSSDの健康状態をチェックする」を見て、ハードディスクに障害が起きていないかチェックしてください。
ハードディスクに障害が起きていたら、「ハードディスクをSSDに交換換装する方法と費用について」に書いてある方法でハードディスクを交換またはSSDに交換して下さい。
メモリーが少ない場合の原因の調べ方と解決方法
パソコンのメモリーが少なく使用率が高くなってしまっている場合、パソコンの起動や動作速度が遅くなる可能性があります。
まず、タスクマネージャーを開いてメモリーの使用率を確認してみましょう。
タスクマネージャーは、「スタート(Windowsマーク)」を右クリックし、「タスクマネージャー」を選択すると表示できます。
タスクマネージャーの「プロセス」では、メモリーの使用率が表示されるとともに、その内訳であるアプリやプロセスを確認できます。使用率が80%を超えている場合はメモリーが不足しています。
また、「パフォーマンス」タブでは、メモリーが最大何GBでそのうちどれくらい使用しているかを確認可能です。
タスクマネージャーでメモリー使用率が高いことがわかった場合、以下のような解決方法が考えられます。
- 使用していないソフトを終了する
- 必要のないスタートアップアプリを終了する
- Windowsアップデートをおこなう
- メモリーを増設する
- 再起動する
- ウイルス対策ソフトのスキャンを実行する
これらの対処法を実行して、パソコンの起動や動作が軽くなるか試してみてください。
CPUが原因の場合の調べ方と解決方法
メモリーと同様に、CPUの使用率が高いとパソコンの起動や動作速度が遅くなる可能性があります。
タスクマネージャーを「スタート(Windowsマーク)」右クリック→「タスクマネージャー」で表示させ、CPUの使用率を確認してみてください。
「プロセス」タブでCPUを多く使用しているアプリケーションがあれば終了させるなどの対処が必要です。
その他にも、下記のような解決方法があります。
- Windowsアップデートをおこなう
- 電源パフォーマンスを変更する
- 再起動する
- ウイルス対策ソフトでスキャンする
パソコンに空き容量が十分にあるのに重い原因の調べ方と解決方法
パソコンに空き容量が十分にあるのに動作が重い、動かない、フリーズするというケースもあるかと思います。
この場合、パソコンが重い、動作速度が遅い原因はHDDの容量とは関係ない可能性があります。
HDDの容量が不足するとディスク使用率が上がり、その結果パソコンが重くなります。そのため、HDDの空き容量が十分にある場合は他の原因を疑ったほうが良いでしょう。
HDDの容量不足ではなく、HDD自体の異常や障害の場合、下記の対処法を試してみてください。
→ハードディスクに障害が起きている場合の原因の調べ方と解決方法
パソコンを買ったばかりなのに起動が遅い原因の調べ方と解決方法
パソコンを買ったばかりなのに起動が遅い、動作速度が遅いという場合、下記の内容を参考にしていただけたらと思います。
- メモリー不足が原因の場合の調べ方と解決方法
- CPUが原因の場合の調べ方と解決方法
- 初期不良を疑う
メモリー不足が原因の場合の調べ方と解決方法
パソコンを買ったばかりで新しいのに起動や動作速度が遅いという場合、メモリー不足が原因の場合もあります。
買ったばかりとはいえ、使用しているアプリケーションや使い方によっては、メモリーが不足してしまうことも考えられます。
下記の方法でメモリーの容量と使用率を確認し、問題があるようなら解決方法も試してみてください。
CPUが原因の場合の調べ方と解決方法
パソコンを買ったばかりなのに起動や動作速度が遅い場合は、CPUが原因の可能性もあります。「買ったばかり」というのもどれくらいの期間かによりますが、念のため確認してみてもいいかもしれません。
その他にも、新しいパソコンに最初から入っている不要なアプリケーションの削除などもおこなうと良いでしょう。
初期不良を疑う
パソコンを買ったばかりなのに起動や速度が遅いという場合、初期不良の可能性があります。
パソコンの初期不良率はあまり高くなく、1%前後のようです。しかし、可能性としてはあり得ますので、本当に購入したばかりなのに動作が遅い、という場合には初期不良を疑っても良いかもしれません。
メモリーやCPUの確認をしても解決しない、という場合は、メーカー等に問い合わせ、必要であれば交換等の対応をしてもらうのが良いでしょう。
パソコンが重い、動かない、フリーズする原因の調べ方と解決方法
パソコンが重い、動かない、フリーズするという場合、原因はさまざまです。
基本的には「パソコンの起動が異常に遅い原因と解決方法」の内容をチェックし、対処法を参考にしていただけたらと思います。
また、パソコンでアプリを使用していて、その際に重いと感じる場合は下記の項目を確認してみてください。
使っているアプリの推奨スペックを確かめる
パソコンを使っていて、動作速度が遅い場合や、重い、フリーズ等で動かないという場合は、使っているアプリの推奨スペックを確かめてみましょう。
各アプリには、どのくらいの性能のパソコンであれば快適に使えるかという「推奨スペック」があります。
軽いアプリであればパソコンのスペックがそこまで高くなくても問題なく使えますが、重いアプリだとパソコンによってはうまく動かないということもあり得ます。
画像や動画の処理が多いアプリや、3Dのゲームなどは重い部類に入るでしょう。
そのため、よく使っているアプリの推奨スペックを確認してみるといいかもしれません。
推奨スペックは、だいたいアプリのダウンロードページや公式サイトで確認できます。
パソコンのスペックに対してアプリの要求スペックが高い場合、使用するアプリを変更するか、アプリに合わせてパソコンを変更する必要があります。
パソコンの動作が急に遅くなる原因の調べ方と解決方法
パソコンの動作が急に重くなる、速度が遅くなるという場合も、さまざまな原因が考えられます。
下記の原因に心当たりがある場合は、対処法も記載しましたので参考にしてみてください。
- 最近インストールしたアプリの影響
- インターネット環境
- ハードディスクの断片化
- 一時的に重くなっている
最近インストールしたアプリの影響
パソコンの動作速度が急に遅くなった、重くなったという場合、最近何かアプリをインストールしていないか確認してみてください。
インストールしたアプリによっては、パソコンが重くなる、遅くなる原因になっている可能性があります。
「スタート(Windowsマーク)」を右クリックし、「タスクマネージャー」を表示させて、最近インストールしたアプリがメモリやCPUに負担をかけていないか確かめてみるのもよいでしょう。
もし該当のアプリをアンインストールしたいという場合は、下記の方法を実行してみてください。
【原因となるアプリケーションをアンインストールする方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択
- 「設定(歯車マーク)」を選択
- 「アプリ」を選択
- 「アプリと機能」を選択
- 該当のアプリケーションを選択
- 「アンインストール」を選択
インターネット環境
パソコンの動作速度が急に遅くなる、重くなるという場合、インターネット環境が影響している可能性があります。
特に、インターネットを利用するアプリや、ブラウザでネット検索をしている、動画を見ているといった時にパソコンが重くなっていないでしょうか。この時に、画面がフリーズしてしまったり、なかなかページが切り替わらずぐるぐるマークが表示されていたりする場合は、インターネットの通信状況が良くないのかもしれません。
インターネットの通信状況を確認し、必要であればモデムの再起動やプランの変更をしてみてください。
ハードディスクの断片化
パソコンの動作速度が急に遅くなる、重くなるという場合、ハードディスクの断片化の影響を受けている可能性があります。
まずは断片化についての説明です。
ハードディスクは、最初、ファイルを1つのまとまりで保存しています。
しかし、ハードディスクを長く使ううち、データの削除・保存が繰り返されると、ディスク内の領域が細かく分かれていき、その隙間にデータが保存されるようになっていきます。
すると、1つのデータを取りに行くにも、ハードディスクはあちらこちらを見に行かなければならず、時間がかかるようになってしまうのです。
この断片化を解決するのがデフラグです。
デフラグというのは、簡単に言うとバラバラになっているデータを並べ直す作業で、ハードディスクを使用する上では定期的におこなうべき作業だと言えるでしょう。
このデフラグをおこなうメリットは、ハードディスクが整理されて処理速度が上がり、パソコンの動作が軽くなる可能性があることです。
また、デフラグを実行する際には注意点があります。デフラグ実行中に作業をおこなえないこと、ハードディスクの状況によってはデフラグ作業が完了するまでに時間がかかってしまうことに気を付けましょう。
【デフラグを実行する手順】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択
- 「Windows管理ツール」を選択
- 「ドライブのデフラグと最適化」を選択
- 一覧よりデフラグしたいドライブを選択
- 「最適化」を選択
- 「実行中」と表示されるため待機する
- 「OK」と表示されたら完了
- 「閉じる」を選択
一時的に重くなっている
パソコンの動作速度が急に重くなる、遅くなるという場合、一時的にそのような問題が起きている可能性もあります。
このような場合は、一度パソコンをシャットダウンして再起動するのが良いでしょう。
「完全シャットダウン」をおこなうと、通常のシャットダウンと比較して不具合を解消できる可能性があります。
完全シャットダウンでは通常シャットダウンとは異なり、電源を落とす際に周辺機器の捜査状況を保存しません。そのため、パソコンの起動は少々遅くなりますが、問題が起きている場合は試してみてください。
【完全シャットダウンをする方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択
- 「電源マーク」を選択
- 「Shift」キーを押しながら「シャットダウン」を選択
まとめ:パソコンの速度が遅い原因を調べて快適に使う方法
今回は、パソコンの動作速度が遅い、重い、動かないなどの原因と対処法について解説しました。
上記のような、パソコンの動作が重い場合にはアプリの推奨スペックやメモリーが原因の可能性も考えられますが、買ったばかりのパソコンであれば、初期不良というケースもあります。
また、パソコン自体の問題というよりは、インターネット環境が影響しているケースも考えられます。もし、インターネットを利用するアプリケーションやブラウザ、サイトなどへのアクセスの際に重い、遅いと感じる場合は、インターネット環境の見直しをおこなってみましょう。
まずは原因に心当たりがないか確かめて、簡単な対処法から試してみてください。