パソコンの動作が遅い・重い原因の調べ方と対処方法を解説
パソコンの動作が遅い・重い原因には、以下のようなものが挙げられます。
- メモリの容量が足りない
- ハードディスクに障害が起きている
- アプリケーションとPCのスペックが合っていない
- インターネット環境に問題がある
- ウイルスに感染している
- 電源プランの設定が「省電力」などになっている など
今回はこのような原因でパソコンの動作が遅い場合についての解決方法を解説していきます。
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パソコンの動作が重い、遅い場合の原因の調べ方
パソコンの動作が重い、遅いという場合は、「タスクマネージャー」を利用すると原因がわかる場合があります。
タスクマネージャーでは、パソコン上で実行されているプログラムやアプリケーションの状況を確認できます。
このタスクマネージャーは「Ctrl」キー+「Shift」キー+「esc」キーで起動することが可能です。
簡易的な表示になっている場合は、左下の「詳細」をクリックするとタブなどが表示されます。
タスクマネージャーでメモリの状態を確認する
タスクマネージャーでメモリの状態を確認したい場合は、タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブを選択しましょう。
「パフォーマンス」タブでは、メモリのほかにもCPUやディスクの使用率が確認できます。
メモリの使用量が100%に近くなってしまっているような場合は、以下の解説を参考にしていただければと思います。
Windows 10でメモリー不足を解消する方法と使用量の確認方法 (ictbs.co.jp)
タスクマネージャーからスタートアップアプリを無効にする
タスクマネージャーでは、スタートアップアプリの有効・無効を切り替えることができます。
不要なスタートアップアプリが有効になっていると、起動の際にパソコンに負荷がかかってしまい、結果として動作が遅くなる可能性があります。
そのため、不要なスタートアップアプリは、タスクマネージャーから無効に変更するのがおすすめです。
【タスクマネージャーからスタートアップアプリを無効にする方法】
- 「Ctrl」キー+「Shift」キー+「esc」キーでタスクマネージャーを起動します。
- 「スタートアップ」タブを選択します。
- 該当のアプリを選択します。
- 「無効にする」を選択します。
Windows 10のパソコンが重い、固まる場合の原因と解決方法
Windows 10のパソコンが重い、固まる場合は、以下のような方法で解決する可能性があります。
- アプリとスペックの確認
- パソコンを再起動する
- 電源プランを変更する
- バックグラウンドアプリを無効にする
- OneDriveの同期を無効にする
- ウイルススキャンをおこなう
- メモリの増設やHDDをSSDに交換する
- インターネット環境を確認する
また、上記の項目にあるようにタスクマネージャーで原因を調査するのもおすすめです。
→パソコンの動作が重い、遅い場合の原因の調べ方
アプリとスペックの確認
Windows7、8.1などからアップグレードした場合を除きますが、Windows 10のパソコンの動作が重い、固まるという場合によく考えられるのが、スペックとアプリが適切でない可能性です。
たとえば、アプリやゲームの推奨スペックを下回るCPUの場合、カクつきや動作が遅くなる現象が発生することがあります。
アプリを起動してタスクマネージャー(「Ctrl」キー+「Shift」キー+「esc」キー)を開き、「パフォーマンス」タブでCPUの使用率が高くなっていないか確認してみてください。
また、使用しているアプリが要求するスペックを満たしているかどうか、公式サイト等で確認してみると良いでしょう。
パソコンを再起動する
Windows 10のパソコンが重い、固まるという場合、パソコンを長時間にわたり起動しているために動作が遅くなってしまっている可能性があります。
このような場合は、一度パソコンを再起動することで問題が解決することがあります。
また、電源を切ったのちにコンセントやバッテリーを外して放電するのもおすすめです。
電源プランを変更する
Windows 10のパソコンが重い、固まるという場合、適切な電源プランを選択できていない可能性があります。
特に、「省電力」などの電源プランを選択している場合、電力の消費を抑えることを優先にしているためパソコンの動作に影響が出ることがあるため注意が必要です。
このような場合は、以下の手順で電源プランを「バランス」や「高パフォーマンス」に変更することで問題が解決する可能性があります。
【電源プランを変更する方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を右クリックします。
- 「電源オプション」を選択します。
- 「電源の追加設定」を選択します。
- 「高パフォーマンス」や「バランス」を選択します。
電源プランに「高パフォーマンス」がない場合
「電源の追加設定」画面の左側に「電源プランの作成」というメニューがあり、その中には「高パフォーマンス」が表示されている場合があります。
こちらのメニューにも「高パフォーマンス」が表示されていない場合は、下記の方法で表示させることができます。
【コマンドプロンプトで電源オプションの「高パフォーマンス」を表示させる方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」横の検索ボックスに「cmd」と入力します。
- 「コマンドプロンプト」を選択します。
- 表示された画面に以下のコードを入力します。
「powercfg -setactive 8c5e7fda-e8bf-4a96-9a85-a6e23a8c635c」 - 再度電源オプションを開き、「高パフォーマンス」が追加されていることを確認します。
バックグラウンドアプリを無効にする
Windows 10のパソコンが重い、固まるという場合、不要なバックグラウンドアプリを無効にすることで問題が解決する可能性があります。
バックグラウンドアプリは、ウインドウなどが開いていなくても情報を更新していたり、通信をおこなっていたりするアプリです。
不要なバックグラウンドアプリがたくさん有効になっていると、パソコンの動作に影響が出て動作が遅くなってしまうことがあります。
【バックグラウンドアプリを無効にする】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択します。
- 「設定(歯車マーク)」を選択します。
- 「プライバシー」を選択します。
- 「バックグラウンドアプリ」を選択します。
- 該当のアプリを「オフ」にします。
→「Windowsセキュリティ」はセキュリティの観点からオンのままにしておくのがおすすめです。
その他の「3Dビューアー」「Cortana」などは不要であればオフにしてしまってかまいません。
OneDriveの同期を無効にする
OneDriveとは、データファイルをオンライン上に保存するためのMicrosoftのサービスです。
オンライン上にデータを保存するとスマホや他のパソコンで確認できるため便利なサービスですが、場合によってはパソコンが遅くなる原因にもなります。
OneDriveの同期を無効にすることで動作が改善する可能性もありますので、試してみてください。
【OneDriveの同期を一時的に無効にする方法】
- タスクバーの「OneDrive(雲型のマーク(天気のアイコンではありません)
- )」を選択します。
見つからない場合は「^」のようなマークを選択して、その中にOneDriveがないか確認してみてください。 - 「その他」を選択します。
- 「同期の一時停止」を選択します。
- 「2時間」を選択します。
【OneDriveの同期を解除する方法】
- 「OneDrive」を起動します。
- 「その他」を選択します。
- 「設定」を選択します。
- 「設定」タブ内の「WindowsにサインインしたときにOneDriveを自動的に開始する」のチェックを外します。
- 「OK」を選択します。
ウイルススキャンをおこなう
パソコンの動作が遅い場合や、勝手にアプリが起動するなどの異常が起きている場合は、一度ウイルススキャンをおこなうことをおすすめします。
導入しているウイルスソフトで実行してみてください。
また、Windowsセキュリティの場合は以下の手順でウイルススキャンを実行できます。
【Windowsセキュリティでウイルススキャンを実行する方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択します。
- 「設定(歯車マーク)」を選択します。
- 「更新とセキュリティ」を選択します。
- 「Windowsセキュリティ」を選択します。
- 「ウイルスと脅威の防止」を選択します。
- 「クイックスキャン」または「フルスキャン」を選択します。
- 完了まで待ちます。
メモリの増設やHDDをSSDに交換する
メモリが不足していたり、HDDの経年劣化などによってパソコンの動作が遅くなってしまっている可能性があります。
このような場合は、メモリを増設したり、HDDを交換するなどの物理的な対処をおこなうことで問題が解決する可能性があります。
また、HDDよりもSSDのほうが読み書きの速度が早いため、SSDに交換してしまうというのも一つの方法です。
下記の記事を参考にしてHDDをSSDに交換してみてください。
ハードディスク、SSDのクローンの作り方失敗する時の解決方法
インターネット環境を確認する
パソコンの動作が遅いと感じる場合は、インターネット環境が原因の可能性もあります。
通信速度が遅いためにアプリケーションやブラウザの動作が遅くなっているということも考えられますので、環境を確認してみましょう。
以下のようなサイトでインターネット回線のスピードを測定できます。
上記のサイトでは、通信速度とともに用途によって快適に使用できるかどうかの判定も表示されるのでわかりやすいと思います。
Windows 7のパソコンの動作が遅い原因と解決方法
Windows 7は2022年現在サポートが終了していますが、利用している方もいると思います。
Windows 7を利用している中でパソコンの動作が遅いと感じる場合は、以下の対処法を実行すると問題が解決する可能性があります。
- ハードディスクの障害が起きていないか確認する
- 視覚効果の設定を変更する
- ディスククリーンアップを実行する
- パソコンの掃除をおこなう
- デフラグをおこなう
こちらの項目では、Windows 7のパソコンの動作が遅い原因と解決方法について、上記の内容から解説します。
また、Windows 10の項目で解説している内容もチェックしていただくことをおすすめします。
→Windows 10のパソコンが重い、固まる場合の原因と解決方法
ハードディスクの障害が起きていないか確認する
Windows 7のパソコンの動作が遅いという場合にとくに考えられるのは、ハードディスクの障害が起きているケースです。
ハードディスクに障害が起きている場合は、そのまま利用していくとデータの破損などの可能性も考えられます。
この場合、タスクマネージャー(「Ctrl」キー+「Shift」キー+「esc」キーで起動)でディスク使用率が100%になっているケースも多いです。
「パフォーマンス」タブを開いて、状況を確認してみましょう。
もしハードディスクの障害が発生しているようだと判明したら、すみやかにデータのバックアップをとったのち、新しいものに交換することをおすすめします。
タスクマネージャーのディスクとは?使用率100%になる原因と解決方法
視覚効果の設定を変更する
視覚効果の設定を変更することでWindows 7の動作速度が改善する可能性があります。
【視覚効果の設定を変更する方法】
- 「スタート」を選択します。
- 「コントロールパネル」を選択します。
- 「システムとセキュリティ」を選択します。
- 「システム」を選択します。
- 「システムの詳細設定」を選択します。
- 「詳細設定」を選択します。
- 「設定」を選択します。
- 「カスタム」を選択します。
- チェックボックスで視覚効果の有無を設定できます。
- 「OK」を選択します。
ディスククリーンアップを実行する
不要な一時ファイルを削除することで、パソコンの動作を改善できる可能性があります。
Windowsの機能である「ディスククリーンアップ」では、不要なファイルをスキャンして削除することが可能です。
【ディスククリーンアップをおこなう方法】
- 検索ボックスに「ディスククリーンアップ」と入力します。
- 「ディスククリーンアップ」を選択します。
- 該当のディスクを選択します。
- 「OK」を選択します。
- スキャン後に画面が表示されるので、不要なファイルを選択します。
- 「OK」を選択します。
パソコンの掃除をおこなう
パソコン本体にほこりがたまってしまうと、ファンが正常に機能できず熱がこもってしまう可能性があります。
熱がこもった結果熱暴走などがおこり、パソコンの動作に影響が出てしまうこともありますので、適度に掃除をすると良いでしょう。
デフラグをおこなう
Windows 7のパソコンの動作が遅い場合、デフラグをおこなうことで問題が解決する可能性があります。
長年使っているパソコンでは、データの断片化が起こり、その状態でバラバラに保存されることで読み書きの速度が遅くなってしまうことも考えられます。
【Windows 7でデフラグ(最適化)をおこなう方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択します。
- 「コントロールパネル」を選択します。
- 「システムとセキュリティ」を選択します。
- 「ハードドライブの最適化」を選択します。
- 該当のディスクを選択します。
- 「ディスクの最適化」を選択します。
パソコンの起動が異常に遅い場合の原因と解決方法
パソコンの起動が異常に遅い場合は、以下の内容を参考にしていただくと問題が解決する可能性があります。
- スタートアップアプリが負担になっている場合
- 空き容量が不足している場合
- 更新がおこなわれている場合
- ウイルスに感染している場合
- ハードディスクの不具合・故障の場合
スタートアップアプリが負担になっている場合
パソコンの起動が異常に遅い場合は、スタートアップアプリが負担になっている可能性があります。
そのような場合は、以下の項目を参考にしてください。
空き容量が不足している場合
パソコンの起動が異常に遅い場合は、ディスクの空き容量が不足している可能性があります。
不要なファイルを削除するほか、ストレージセンサーなどを利用するのも良いでしょう。
【ストレージセンサーで不要なファイルを削除する方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択します。
- 「設定(歯車マーク)」を選択します。
- 「システム」を選択します。
- 「記憶域」もしくは「ストレージ」を選択します。
- 「ストレージセンサーを構成するか、今すぐ実行する」を選択します。
- 「今すぐクリーンアップ」を選択します。
更新がおこなわれている場合
パソコンの起動が異常に遅い場合、Windowsの更新がおこなわれている可能性があります。
更新作業がおこなわれているために動作が遅くなってしまっているため、更新終了まで待機する必要があります。
いつまでたっても更新が終わらないという場合は、以下の内容を参考にしていただければと思います。
【2022】Windowsの更新プログラムが終わらない時の解決方法と原因 (ictbs.co.jp)
ウイルスに感染している場合
パソコンの起動が異常に遅い場合、ウイルスに感染している可能性があります。
このような場合は、以下の項目を参考にしていただければと思います。
ハードディスクの不具合・故障の場合
パソコンの起動が異常に遅い場合、HDDに不具合が起きている可能性があります。
このような場合は、以下の項目を参考にしていただければと思います。
→HDDの不具合が起きていないか確認する、またはSSDに交換する
ノートパソコンの動作が遅い場合
ノートパソコンの動作が遅い場合、下記の方法を実行することで問題が解決する可能性があります。
また、上記までの項目で解説した内容も参考にしていただければと思います。
- 再起動する
- 開いているタブやウインドウを閉じる
- HDDの不具合が起きていないか確認する、またはSSDに交換する
再起動する
ノートパソコンの動作が遅い場合は、一度再起動することをおすすめします。
パソコンを起動し続けていると、一時ファイルなどが溜まっていき、メモリに蓄積します。
それらのファイルが原因となりパソコンのパフォーマンスが低下したり、エラーが起きたりすることも考えられます。
このような場合は、一度パソコンの電源を切りましょう。
パソコンの電源を切ることでメモリが解放され、問題が解決する可能性があります。
開いているタブやウインドウを閉じる
パソコンで作業をしていると、タブやウインドウを開きすぎてしまうということがありますよね。
あまりにもたくさんのタブを開いているという場合は、タブの数を減らしたり、一度すべて閉じてしまったりすることをおすすめします。
メモリが少ないパソコンを使用している場合は特に、メモリ不足に陥る可能性もありますので注意が必要です。
HDDの不具合が起きていないか確認する、またはSSDに交換する
パソコンの動作が遅い、重い場合は、HDDに不具合が起きていないか確認してみましょう。
【エラーチェックと自動修復の方法】
- デスクトップのタスクバーにあるフォルダのマークを選択します。
- ハードディスクのドライブを右クリックします。
- 「プロパティ」を選択します。
- 「ツール」タブを選択します。
- 「エラーチェック」内の「チェック」を選択します。
- 「ファイルシステムエラーを自動的に修復する」、「不良セクタをスキャンし回復する」にチェックを入れます。
- 「次回コンピューター起動時にハードディスクのエラーを検査しますか?」と表示されたら「ディスク検査のスケジュール」を選択します。
- スキャン終了まで待機します。
また、HDDよりもSSDのほうがデータの読み書き速度に優れているため、交換してしまうのもおすすめです。
パソコンの動作が遅い・重い原因の調べ方、軽くする方法を解説のまとめ
今回は、パソコンの動作が遅い・重い原因の調べ方や、問題を解決し動作を軽くする方法について解説しました。
まずはパソコンを再起動して、動作が改善するか確かめてみると良いでしょう。
パソコンの設定が動作に影響しているというケースもあります。
電源プランが省電力になっていないか、不要なスタートアップアプリがオンになっていないかなどを確認してみましょう。
その他にも、HDDの劣化や障害が原因であったり、パソコンにほこりがたまって熱が蓄積されてしまっていたりという物理的な原因も考えられます。
メモリ不足やスペック不足というケースも多いので、タスクマネージャーを活用してパソコンの動作状況を確認してみてください。
パソコンの動作が遅い原因はさまざまですが、見当がつかない場合は簡単な解決方法から試してみると良いでしょう。
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