今回は、Windowsでアプリがアンインストールできない時の対処法を解説します。
通常のアンインストールがおこなえない場合、レジストリ情報というものが影響している可能性がありますので、その場合の対処法も解説しました。
また、スパイウェアやアドウェアなどのマルウェア等に感染し、該当のアプリケーションをアンインストールしたけれど問題が解決しないというケースもあるかもしれません。
今回は、そういった場合にも使える、強制アンインストールの方法とフリーソフトも解説しています。アンインストール後の残骸も削除できるソフトですので、参考にしていただければと思います。
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Windowsでアプリがアンインストールできないときの対処法
Windowsでアプリケーションがアンインストールできない場合、レジストリ情報が影響している可能性があります。
レジストリというのは、設定情報などのシステム情報が格納されているデータベースです。
パソコンは起動するたび、このレジストリに保存された設定などの情報を読み取っています。
普段私達のようなユーザーがレジストリを触ることはなかなかありません。このレジストリに対して安易に変更や削除をおこなってしまうと、重大な影響を及ぼす可能性があります。また、レジストリがなんらかの原因で書き変わったりしていると、アプリケーションのアンインストールがうまくいかないことがあります。
このように、レジストリ等の影響からアプリケーションがアンインストールできない場合に使える対処法には、以下のようなものがあります。
- パソコンを再起動した後にアンインストールを再度行う
- アプリを再インストールした後にアンインストールを行う
- パソコンをセーフモードで起動してアンインストールを再度行う
パソコンを再起動した後にアンインストールを再度行う
Windowsでアプリケーションをアンインストールできない時は、一度パソコンを再起動した後に再度アンインストールをしてみてください。
なぜなら、アンインストールしたいアプリケーションのプログラムや関連データが使用中の場合があるからです。
また、常駐アプリというものもあります。常駐アプリは、パソコンの起動中バックグラウンドで動き続けるアプリです。
このような場合、アプリをアンインストールしようとしてもできないことがあります。
そのため、パソコンを再起動することでそれらのプログラムを終了させると、アンインストールがおこなえる可能性があります。
アプリを再インストールした後にアンインストールを行う
アプリケーションをアンインストールできないという場合は、再度該当のアプリをインストールした上でアンインストールしてみると問題が解決する可能性があります。
理由としては、アプリケーションを再度インストールした際にレジストリ情報が上書きされるためです。
レジストリ情報がインストール時とアンインストール時で変わってしまったためにアプリケーションのアンインストールできないことがあります。
このような場合、再インストールによってレジストリ情報が上書きされ、結果としてアンインストールできるようになる可能性があります。
パソコンをセーフモードで起動してアンインストールを再度行う
アプリケーションがアンインストールできない場合、セーフモードを使用するとアンインストールできる可能性があります。
セーフモードは本来診断用の起動モードで、コンピューターに起きている問題を診断するためにあります。診断のために必要最低限の機能のみ起動するようになっているのですね。
そのため、セーフモードを使用すれば、アンインストールの妨げになっていた物の起動を防げる可能性があります。
【セーフモードでアンインストールを行う方法】
- 「スタート(Windowsマーク)」を選択
- 「設定(歯車マーク)」を選択
- 「更新とセキュリティ」を選択
- 「回復」を選択
- 「今すぐ再起動」を選択
- 再起動したら「続行」を選択
- 「詳細オプション」を選択
- 「スタートアップ設定」を選択
- 「4」または「F4」キーでセーフモードを設定
- セーフモードで起動したら該当のアプリケーションのアンインストールをおこなう
アンインストールした後残骸を完全削除してくれるフリーソフト3選
アプリケーションをアンインストールしても、その残骸が残る場合があります。
下記のフリーソフトは、アンインストール後の残骸を完全に削除してくれるというものです。
これらのフリーソフトは、スパイウェア、アドウェアなどのマルウェアをアンインストールするのにも有効です。
ただし、これらのソフトを使用して残骸を削除する場合は、名前を確かめてわかるものだけを削除するようにしてください。
よくわからないからと全て削除してしまった場合、回復不可能な状態に陥る可能性があります。特に、最初の項目で述べているように、レジストリの削除には注意が必要です。
- Revo Uninstaller Free
- lObit Uninstaller
- Geek Uninstaller
Revo Uninstaller Free
Revo Uninstaller Freeは、多機能なアンインストール支援ソフトです。
アンインストールだけではなく、残った残骸やレジストリをチェックしてくれます。
また、スタートアッププログラム管理機能や、アプリケーションの使用履歴削除機能等、さまざまな機能を備えています。徹底的にアンインストールしたいという場合に有効なソフトです。
【Revo Uninstaller Freeでアンインストールをおこなう方法】
- 「Revo Uninstaller Free」を上記リンクより入手
- 「RevoUnin.exe」を実行(ポータブル版は「RevoUport.exe」)
- インストールされているアプリケーションが一覧で表示される
- 日本語表記にするには、ツールバーの「Options」を選択し、「Current language」にて「日本語」を選択後「OK」を選択する
- リスト上に表示されているアプリケーションの中からアンインストールしたいものを選択(文字入力による検索も可能)
- 設定によってはアンインストール前に復元ポイントが作成される
- アンインストーラーが立ち上がるので、そのまま続行する
- アンインストール後、残骸のスキャン設定画面になる
- 希望の検索方法を選択して「スキャン」を選択(安全モード・標準モード・完全モードから選択)
- スキャン後、削除しきれていないレジストリがあった場合、「検出された残留レジストリエントリ」が表示される
- 該当のデータを選択して「削除」を選択
- 「次へ」を選択
- 削除しきれていないファイル等が「検出された残留ファイルとフォルダ」という画面に表示される
- 該当のデータを選択
- 「削除」を選択
- 「完了」を選択
IObit Uninstaller
lObit Uninstallerは、強制アンインストール機能を備えたアンインストール支援ソフトです。
アプリケーションを「すべてのプログラム」という括りだけではなく、サイズが大きい、あまり使わない、などの項目別に見られるのが便利な部分です。
その他にも、スタートアッププログラム管理や、まとめてプログラムを削除する機能も備わっています。
【IObit Uninstallerでアンインストールをおこなう方法】
- 「IObit Uninstaller」を上記リンクより入手
- 入手したらインストールをおこなう(「iobituninstaller.exe」より)
- 「IObit Uninstaller」を起動
- 該当のアプリケーションの右側にあるゴミ箱マークを選択もしくはアプリケーションを選択後「アンインストール」を選択
- システムの復元ポイントが作成される
- アンインストーラーが実行される
- スキャンにより残骸が検出されるので、削除できる
GeekUninstaller
Geek Uninstallerは、ソフトのアンインストールから、アンインストール後のアプリケーションの残骸の掃除までおこなえるフリーソフトです。
現在インストールされているアプリケーションをリスト表示し、そこから文字で検索をしたり、各アプリケーションをWeb検索にかけたりなどの機能も備わっています。
【Geek Uninstallerでアンインストールをおこなう方法】
- 「Geek Uninstaller」を上記リンクより入手
- 「geek.exe」を実行
- リスト表示されたアプリケーションから該当のアプリケーションを選択もしくは右クリックから「アンインストール」を選択(できない場合、強制削除というメニューで対応)
- アンインストール後、残骸のスキャンが始まります
- 残骸と判断された物が表示されるので、削除したいデータにチェックを入れる
- 「完了」を選択
コマンドプロンプトで強制的にアンインストールする
アプリケーションを強制的にアンインストールする方法の中には、コマンドプロンプトを使用するものがあります。
コマンドプロンプトでは、文字を入力することでOSに命令を出すことができます。特別な物のようで操作が難しそうと感じるでしょうか。実は、エクスプローラーもコマンドプロンプトと同じようなプログラムです。
コマンドプロンプトが文字で操作するのに対して、エクスプローラーはマウスでの直感的な操作ができるという形の違いはあります。
このコマンドプロンプトを操作すると、直接アプリケーションをアンインストールできます。
【コマンドプロンプトで強制的にアンインストールする方法】
- Windowsの検索ボックスに「cmd」と入力
- 「コマンドプロンプト」を右クリック
- 「管理者として実行」選択
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」を選択
- コマンドプロンプトに「wmic」と入力し「Enter」キーで実行
- 「wmic:root\cli>」と表示されたら「product get name」と入力し実行
- Windowsのアプリケーション一覧が表示される
- アプリケーション一覧を確認し、コマンドプロンプトに「product where name=”アンインストールしたいアプリ名” call uninstall」と入力
- アンインストール確認メッセージが表示されるので、「y」と入力し実行する
- 「メソッドが正しく実行しました」と表示されたらアンインストール完了
Microsoft Edgeを強制的にアンインストールする方法
Microsoft Edgeを強制的にアンインストールしたい場合には、下記の手順を実行してください。
こちらも、コマンドプロンプトを使用したアンインストール方法になります。
【Microsoft Edgeを強制的にアンインストールする方法】
- Microsoft Edgeを起動
- 「・・・」マークを選択
- 「ヘルプとフィードバック」を選択
- 「Microsoftについて」を選択
- バージョン(数字部分)をコピーしておく
- Windowsの検索ボックスに「cmd」と入力
- 「コマンドプロンプト」を右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- ユーザーアカウント制御が表示されたら、「はい」を選択
- 画面に「cd %PROGRAMFILES(X86)%\Microsoft\Edge\Application\[Edgeのバージョン]\Installer」と入力し実行([Edgeのバージョン]部分には先ほどコピーしたバージョンを入れます)
- 「setup –uninstall –force-uninstall –system-level」と入力し実行
Windows10でアプリを強制的にアンインストールする方法まとめ
今回は、Windows10でアプリケーションを強制的にアンインストールする方法を解説しました。
通常のようにアンインストールができないという場合には、これらの方法が有効です。
アプリケーションを強制アンインストールする方法には、フリーソフトやコマンドプロントプトによるものが挙げられます。
また、スパイウェア・アドウェアなどのマルウェアを削除したいという場合にも、強制アンインストールや残骸の削除は有効です。
ただし、残ったレジストリやファイル、フォルダを削除する際には、注意深くおこなってください。レジストリを変更、削除したことによりシステム等のプログラムに影響があると、回復できなくなる可能性もあります。
そのため、よくわからないものは削除しないのが良いでしょう。